行政書士試験が終わったあと、どうするか。令和10年(2028年)までの計画です。
第一優先は司法書士。ほかは、そのあとに置きます。
- 時間は比較的ある。1日1時間は確保できる
- 予算がない。講座に何十万円も出せない
なぜ司法書士を第一優先にするか
行政書士の勉強がそのまま効く科目がある
| 科目 | 行政書士 | 司法書士 |
|---|---|---|
| 民法 | 出題あり | 出題あり(配点が大きい) |
| 憲法 | 出題あり | 出題あり |
| 商法・会社法 | 出題あり | 出題あり |
| 行政法 | 出題あり(配点が最大) | 出題なし |
| 不動産登記法・商業登記法 | 出題なし | 新しく覚える |
| 民事訴訟法・民事執行法・民事保全法 | 出題なし | 新しく覚える |
| 刑法・供託法・司法書士法 | 出題なし | 新しく覚える |
重なるのは民法・憲法・商法の3つ。うち民法は、どちらでも大きな柱です。行政書士で積んだものを、そのまま持ち越せます。
逆に行政法は司法書士では使いません。いちばん時間を使った科目が、次では0点ぶんになります。ここは割り切るしかありません。
受験料が安く、独学の情報が多い
受験手数料は8,000円(収入印紙)です。予算がないことは、受験の妨げになりません。
合格すると、そのまま次が開く
司法書士に合格して登録すると、特別研修と認定考査を経て「認定司法書士」になれます。新しい試験を受け直す必要はありません。
いつ受けるか
令和8年度の司法書士試験は、令和8年7月5日にもう終わっています。次は令和9年度です。
| 2026年11月8日 | 行政書士 本試験(4回目) |
|---|---|
| そこから約34週 | 司法書士に使える期間 |
| 2027年7月上旬 | 司法書士 筆記(例年7月第1日曜) |
| 2027年10月中旬 | 司法書士 口述 |
| 2027年11月上旬 | 最終合格発表 |
| 2028年(令和10年) | 認定考査/ほかの試験へ |
行政書士が終わってから、司法書士の筆記まで34週間です。新しく覚える科目が7つあることを考えると、余裕のある期間ではありません。
ほかの4つをどこに置くか
司法書士を最優先にすると、残りは自動的に決まります。
| 資格 | 受験手数料 | 時期 | 置き方 |
|---|---|---|---|
| 海事代理士 | 6,800円 | 筆記 9月下旬/口述 11月下旬 | 司法書士の筆記のあと。7月から9月まで空く |
| 土地家屋調査士 | 公式で確認できず | 筆記 10月/口述 翌1月 | 司法書士の口述と同じ月。同年は避ける |
| 不動産鑑定士 | 公式で確認できず | 短答 5月/論文 8月 | 短答が司法書士の直前。同年は避ける |
| 予備試験 短答式 | 公式で確認できず | 7月 | 司法書士と同じ月。同年は避ける |
司法書士と同じ年に置けるのは、海事代理士だけです。筆記が9月下旬で、司法書士の筆記(7月上旬)と口述(10月中旬)のあいだに入ります。
残り3つは、司法書士が終わってからです。
オートマか、リアリスティックか
独学で司法書士をやるとき、最初に決めるのがどちらのシリーズを使うかです。予算がないと、講座ではなくここが出発点になります。
巻数はほとんど同じ
| オートマシステム | リアリスティック | |
|---|---|---|
| 著者 | 山本浩司 | 松本雅典 |
| 出版 | 早稲田経営出版(TAC出版) | 辰已法律研究所 |
| 本体 | 択一式 全11巻・記述式 全2巻 | 民法3冊/不動産登記法2冊/会社法・商法・商業登記法2冊/民訴・民執・民保/供託法・司法書士法/憲法/刑法 +記述式問題集 基本編・応用編 |
| 周辺シリーズ | でるトコ一問一答 全4巻/過去問 択一式 全9巻・記述式 全4巻/premier 全8巻/ひながた集 全2巻 | 記述式問題集ほか |
本体の冊数は、どちらも11〜13冊で揃います。片方が極端に薄い、ということはありません。
違いが出るのは周辺シリーズの数です。オートマは過去問・一問一答・ひながた集まで同じ体系で揃います。全部買うと冊数は倍以上になります。
価格は巻ごとに違う
シリーズ全体の価格をまとめた一覧は、どちらの出版社のページにもありません。巻ごとに値段が違うので、必要な巻を個別に見ることになります。
どちらを選ぶかより、絞ることのほうが大きい
行政書士でこれを一度やっています。参考書を1冊に絞り、残りの時間を問題演習に使うと決めました。理由は単純で、複数持つとどれをやるか選ぶところで止まるからです。
司法書士も同じはずです。11冊のシリーズを2つ買えば22冊になり、どちらも一周できません。34週しかない前提では、1シリーズに決めて回しきるほうが先です。
決め方はこうします。
- 民法の1冊目だけを、両方とも書店で開く。同じ範囲を読み比べる
- 読みやすいほうではなく、読み続けられるほうを選ぶ。11冊を通す前提で見る
- 決めたら、もう片方は見ない。比べ続けると時間が消える
ここに正解はありません。どちらも受かっている人がいるシリーズです。選べないことのほうが損失になります。
なお、いまの手元には本試験の令和2年度〜令和7年度の6年分があります。テキストを1シリーズに絞っても、演習の材料は足りています。
予算がないと、何が決まるか
受験料は障害にならない
確認できた範囲では6,800円と8,000円です。2つ受けても1万5千円ほどで、ここは問題になりません。
障害になるのは講座代と研修費
司法書士の予備校講座は数十万円の桁です。「予算がない」は「講座を取れない」であって、受験できないという意味ではありません。
行政書士でも同じ形で進めています。参考書を1冊に絞り、残りは問題演習に使う。複数持つと、どれをやるか選ぶところで止まります。
研修費も同じです。特定行政書士・申請取次行政書士・認定司法書士は、試験ではなく研修と考査なので受験機会を待ちませんが、費用は受験料と桁が違います。金額は各会の案内で確認します。
「確認できず」を推測で埋めない
土地家屋調査士・不動産鑑定士・予備試験の受験手数料は、この記事では空けてあります。それぞれの公式の受験案内でご確認ください。
この計画の弱いところ
- いま行政書士に受かっていません。4回目で、直近のAI実力スコアは95.2点(240点満点・2026年10月7日時点)。必要ペースの4分の1ほどです
- 司法書士は新しく覚える科目が7つ。34週で足りるかは、やってみないと分かりません
- 行政法が無駄になります。いちばん時間を使った科目が次で使えません
- 研修費の金額を確認していません。金額次第で順番が変わります
- テキストをまだ選んでいません。オートマもリアリスティックも、手元にありません
この記事について
- 司法書士の受験手数料8,000円・筆記7月5日・口述10月13日・最終合格発表11月5日は、さいたま地方法務局が公開している令和8年度の受験案内から確認しました。
- 海事代理士の受験手数料6,800円・筆記9月25日・口述11月24日は、国土交通省「海事代理士になるには」から確認しました。
- 土地家屋調査士の受験申請期間(7月27日〜8月7日)は法務省の案内によります。
- 土地家屋調査士・不動産鑑定士・予備試験の受験手数料は、それぞれの公式の受験案内でご確認ください。
- オートマの巻数(択一式11巻・記述式2巻ほか)はTAC出版オンラインストアの案内から、リアリスティックの巻構成は辰已法律研究所のページから確認しました。価格は巻ごとに異なります。
- 令和9年度の日程はまだ公表されていません。上の2027年の日付は例年の時期です。申し込む前に必ず公式の受験案内でご確認ください。